完成したF1をサーキットに運び、タンクに燃料を入れる。F1のタンクは、エコラインと同じものを使用しているが、真横に取り付けられているため、車を傾けないと燃料を入れることはできない。この日は、たっちゃんに手伝ってもらい、燃料を入れた。
エンジンを始動する前に写真左のコンニャク畑の容器みたいなチョークポンプを数回押すと、燃料がキャブレター内に入ってくる。空だったチョークポンプに燃料がたまり、タンクへのリザーブのパイプに燃料がいくのを確認して、スターターを数回引っ張る。「ボボボボ・・・」とエンジンが始動した。スロットルをわずかに開けた状態で、10分ほど、アイドリング状態を続ける。
プロポと車の電源を入れ、正常な位置にエンコンのリンケージが戻ると、エンジンがストップしてしまった。アイドリングが低いので、マイナスドライバーを使って締め込んでやる。ハイ側とロー側のニードルはキット状態のままなので、かなり甘め。コースイン前にブレーキのチェック。リヤはプロポ側で調整するが、フロントは、どうしても左右の効きが違うので、ホイールの外側から、ブレーキパットを固定しているビスに六角レンチを差し込んで調節する。とうちゃんや棟梁、たっちゃん、そしてトシゾー店長が見守る中、いよいよコースイン。
数周、タイヤを温めるため、そしてF1の動きを確かめるため、スローペースで走らせる。最初は当然ながらリヤタイヤがグリップしない。コースを走らせていた他のドライバーのみなさんのシケインになってしまうF1。コントロールタワーの上で、「ごめんなさい!」を連発しながらも、「早くタイヤよ!グリップしやがれ!」と内心思う。だんだんとグリップするようになり、F1特有の動きも感じられるようになってきた。
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