ホテルに帰り、トシゾー店長の部屋で、TSURUちゃんとMEGA点が夕食用に買ってきてくれた、やけどしそうなくらい、キンキンにレンジで温められたお弁当を二人で食べながら、明日のレースに向けての作戦会議を開いた。
一番の問題はタイヤ径。5分間の予選でかなり減っている。そのかなりというのが、どれくらいかというと・・・2mm以上!としておこう。したがって20分間のセミファイナルでは、8mm以上も減ってしまう。リヤタイヤ74mmスタートの場合だと、ゴール時には、66mm以下の径となる訳だ。おまけに左の方が早く減る(でしたよね?)ので、左右の大きさも変えておかなければならないし・・・。
それ以上に考えなければならないのは、グランドファイナルに進出した際のタイヤ径。45分間のレース時間で、上記のとおりタイヤが減るとなれば、絶対にタイヤ交換が必要となる。どの時点でタイヤ交換するか?タイヤ交換する際には給油とあわせて行う必要がある。
しかしトシゾー店長も私も、まずはセミファイナル1/2Aに全力を注ぐことで合意。このレースで上位3位内に入らなければ、グランドファイナルへは確実に進出できないのだ。1番グリッドからスタートするトシゾー店長は、グランドファイナルに一番近い位置にいることは間違いない。しかし何が起こるかはわからないのがレースというもの。
さらに給油のタイミングについても確認した。どのタイミングで給油を伝えるか?もレースでは大きなウエイトを占める。通常、5分が経過した周回でピットに入り、給油するのが一般的であるが、それだと同じタイミングで数台がピットに入り、最悪、ピットエリア内での接触も考えられるし、焦るあまり給油ミスも犯しかねない。そこで4分40秒を経過した時点でコントロールラインを通過した周回で、給油を伝え、ピットに入ってもらうようにした。
じゃあ、コースのどのあたりで下から「給油じゃぁ〜!」と叫ぶか?ピットの前を通過したときには、エンジン音で声がかき消されてしまうし、車に集中している時に声をかければ、その集中力が途切れ、ミスしてしまう危険も無きにしもあらず・・・。「正面のヘの字をクリアし、左のインフィールドのショートストレートに差し掛かったところで、下から合図を送ってくれ!」というトシゾー店長。
お互いに、いろんな事を確認し合い、作戦会議は終わった。これからの時間、今、やらなければならないことを確実にやっておく。トシゾー店長は車のメンテ。私は体を休め、明日に備えること!?
「あんたなぁ〜、指、痛いんじゃねぇん?」とトシゾー店長。「しょわねぇ〜!心配せんでいい!例え指がちぎれようとも、ぶわっちりピットクルーを努めるでぃ!」と答えた私に「あんたなぁ〜、タイガーマスクの虎の穴じゃねぇんじゃきぃ・・・」。
痛みをこらえ、ひきつった笑顔で部屋を出ろうとした時、私の携帯が鳴った・・・。
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