先方に電話をしてもつながらない状況の中、教えていただいた高速道路の高架の近くまで、どうにかやってきた。この日は風が強く、夜になってかなり気温が下がっていた。「確か、高架の下に工房があるって言ってたよなぁ〜」と左コーナーをクリアすると私は思いもよらぬ光景に言葉を失ってしまった。
寒い中、道路に面した工房の入り口で私の到着をずっと待っていてくれたのだ!
車から降り、「今日は突然おじゃまして、申し訳ありません。それに寒い中、外で待っていただいて・・・」と挨拶すると、その方は「ようこそ!」とやさしい笑顔で迎えてくれたのだった。
私を迎えてくれたこの方は、ドギーさん。私は、さっそく車からHARM Streetとボディを降ろし、ドギーさんに見ていただいた。「私は趣味で、この1:5クラスというRCカーを走らせているんですが、この雑誌のカラーリングにしようと思っています。でも、このボディじゃ、ここまでの迫力はありませんし、どうせやるんだったら、エアロパーツを作りたい!って思いまして・・・」と持ってきた雑誌をも広げて見ていただいた。
ドギーさんは、しばらくHARM Streetと雑誌をご覧になっていたが、やさしい口調で「まあ、ここでは何ですから、中へどうぞ!」と私をご自宅に案内してくれた。
ドギーさんが入れてくれたコーヒーをごちそうになりながら、日頃は無口な私だけど、この時ばかりは、テンションが高かったせいもあり、機関銃のようにしゃべりまくった。
「実は、私は朝地町にあるKawasemi.Jrという日本最大級のRCサーキット&ショップのHPの管理人をしているんですが、これまでへたくそながら、シリーズ物を掲載してきました。今年になって連載を始めたのが、『頭文字(イニシャル)AD』っていうタイトルなんですが、このADというのは、アメリカン・ドリームの略でして・・・(笑)。今日持ってきた車は、HARMっていうドイツの車なんですけど、この車をやりながら、これまで自分が抱いていた夢を叶えていきたい!なんて考えてるんです。夢といっても他人から見ればちっぽけで、くだらないものかもしれないんですけど、そのひとつが、このエアロパーツなんです・・・」。
私がしゃべりまくっている間、ドギーさんはやさしい笑顔を浮かべながら、話しを聞いてくれていた。この日が初対面なのに、何かずっと以前から、ドギーさんとは親しいお付き合いをさせていただいているような感じがして、そんなドギーさんに話しを聞いていただいただけで私はとってもうれしかった。
時間にして、30分?いや1時間近くしゃべり続けたかも知れない。私は自分の思いを全て出した上で、勇気を出して、ドギーさんに尋ねた。
「大変ご迷惑かと思いますが、どうか、引き受けていただけないでしょうか?」と・・・。
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