STOCKクラスBメイン決勝が始まる。この頃から午前中降り続けた雨は上がり、雲の切れ間から青空が顔を覗かせ始める。次第に太陽も顔を出し、路面は急速に乾き始める。もう雨は降らないだろうし、このままいくとF1の決勝が始まるころには、完全にドライコンディションになると思われた。
そこでオレンジとイエローに交換したバネをどうするかで、しばし腕組み。予選TQを獲得したKさんが、「KS!バネはどうする?元に戻す?判断が難しいっちゃね!」と声をかけてくれた。そう、このまま乾いていけば、前日はきっちりタイムを出せたバネの戻した方がいいかもしれない。急きょ、前後のバネを交換することに決めた!あとタイヤであるが、フロントMは、グリップがいまいちで、F1特有のリヤで回るというコーナリングができないでいたから、思い切ってタイヤをSにしようかと思ったが、金さんの「Sはダメ!テストしたけどいいのは最初だけ。あとはマキマキ〜!」という言葉が頭から離れず、ここは無難にこれまでどおりのタイヤでいくことにした。
バネの交換が終わったころ、私に声をかけてくれる人が。誰かと思えば「あだたくちゃん」ではないか!別府市から講習が終わったその足で、Kawasemiまで来てくれたのだ!「タイヤ交換、お願いしていい?」と尋ねると、「任せてください!」と一言。博多のまっちゃんには大変申し訳ないけど、かけつけてくれた「あだたくちゃん」にお願いすることにした。本当にまっちゃん、すんません。
さて私以外のドライバーは、というと、目の前に座る金さんは、大変な状況に陥っていた。リヤのベルトが破損し、交換しなければならなかったのだ。金さんのその状況を知り、何とJINくんが交換作業を手伝っている。決勝レース前に自分の車よりも金さんの車の状況が大変だからと、必死でやっている。金さんは、オープンクラス決勝をキャンセルしようとしたが、JINくんの「オレに任せて!」の一言で、決勝を走り、見事優勝を収めたのだった。
この熱い友情というか、どう表現すればいいんだろう。普通だったらライバルでもある人の車の手伝いなんか絶対にしないだろうに、JINくんの男気をひしひしと感じた私であった。その男気を感じた私は、その間何をしていたかというと、この二人の間に入って手伝いたかったのだけど、それは金さんやJINくんに失礼になるかと思い、決勝レースに向けて、「あだたくちゃん」と二人、ある小道具を作っていたのであった・・・。
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