ウオーミングアップランができないまま、最後尾で、しかもピットロードからのスタートとなった私。当然のごとくタイヤはグリップしない。しかし幸か不幸か、路面は完全に乾ききっている。決勝途中に雨が降り出しても大丈夫なようにタイヤは前後オールウエザーだったせいか、シケイン入口で早くもグリップし始める。
先頭グループを形成するtamaさん、abeさんは既に右側インフィールドを抜けようとしていた。普通に考えたら、スタート時にこれだけの差があったら、先頭グループに何かアクシデントがない限り、私が追いつける訳がない。ましてや百戦錬磨のtamaさんとabeさんである。しかしあきらめるわけにはいかない。こうなったら自分の走りをするだけだ! ひたすら前を走る車をブチ抜くのみ!
アクティブフェスタでは、追い上げるどころか、車が思うように走らず、ズルズルと後退していった私であるが、今回は違った。決勝までの数々の整備不良を克服し、今日一番の動きをするFGコンペ!
1台、また1台と抜き去り、3位・4位グループの後ろに付けた。最終コーナー付近で前を走る2台が絡んだすきに一気に抜き去り(ここで抜き去ったんだったけ?)3位に浮上。
この時点でトップtamaさんと2位abeさんとのタイム差は10秒。さらにabeさんと私との差は10秒。この2台とのタイム差は二人の実力からしてなかなか縮められないものの、もうすぐ二人は周回遅れと絡むはず。そうなったらタイム差は絶対に縮まる。射程距離に入るはず!自分の走りを見失うな!SW野郎。
そう自分自身に言い聞かせながら、周回を重ねていく。トシゾーMCではトップと2位の差は8秒、そして私と2位との差も8秒を2秒縮まってきた。いける!いけるぞ!
と思ったのもつかのま、またもやトラブルが私を襲う。エンジンが噴かない。コーナーの立ち上がり、ストレートでの伸びがない。「何だぁ?今度は。クラッチかぁ?・・・」。ホームストレートで自分の車のエンジン音を耳を澄ませて聞く。回っていない。もしかしてオーバーヒート?
そう、スタート前に変えたプラグは、NEWゼノアに付いていたプラグ。交換する前のプラグは、オプションのプラチナプラグ。SPKで悩んだニードル位置であったが、プラチナプラグに交換したことで、その症状は改善できた。そう、ノーマルプラグよりもプラチナプラグの方がニードルは絞っていてもOKなのだ。今回はその逆で、プラチナプラグのニードル位置では、交換したノーマルプラグだと絞り過ぎ!
ピットに車を入れ、ニードルを合わせるか、このままの状態で走らせるか。みなさんだったらどうする?
ニードルを合わせるにも、どの程度甘くするかは、下にいるみんなで知っている人は誰もいない。頼みのトシゾー店長は、コンピュータ・ブースでレースの運営をしている。私がコントロールタワーを駆け下り、自分でニードルを合わせ、再び戻るまでの時間はいくら早くても1分はかかる。1分もかかってしまえば、絶対に二人に追いつくことは不可能。しかし明らかにオーバーヒートしたエンジンでこのまま走らせたら、最悪エンジンを壊して、リタイヤしてしまうかもしれない・・・。
私の決断。車をピットに入れた。ニードルを調整する!リタイヤだけはイヤだ。絶対に完走するんだ。あきらめずに走れば、きっと!
Kawasemi.Jrの高いコントロールタワーの階段を転げ落ちるように、ピットに入れた車のもとへ。マイナスドライバーがなかなかニードル調整用ビスに入らない。焦るな!5分ほどニードルを甘くして、スロットルを握る。排気音は力強い音に変わっていた。
それからまた、高い階段を駆け上がる。車をピットから出した時点で、4位に後退。トップtamaさんには1周以上の差がついてしまっていた。
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