自分自身ではどうすることもできない感情をコントロールできぬまま、眠った私が見た夢。詳しく書くと、これまた超大作になるので、やめとくけど、「こんなんじゃ、いやだ〜!」という内容の夢。ガバッと目がさめ、時計を見ると朝の5時30分過ぎ。すごくよく寝た。疲れがたまっていたんだろう、爆睡していた・・・。天候が気になり、窓から外を見ると、雨は降っていない。次第に空も明るくなり、雲はかかっているものの、だんだんと青空が顔を覗かせるようになってきた。
雨の心配はなくなった。じゃあ、オレはいったい何をしなくちゃいけないのか?ひとつひとつしっかり考え、予選最後の日、悔いの残らないレースにするため、頭の中を整理する。後悔ばっかりの夢の結末には絶対にしたくなかったから、誰のためでもない、自分のためのレースをしようと、気合いを入れ、赤いバンダナを締める。
「気持ちの切り替えができたかい?」とトシゾー店長が声をかけてくれた。
「ばっちり切り替えた。オレはやるでぃ!見ちょれ!」と答える。
泣いても笑っても、今日が予選最終日。各選手とも気合いの入り方が、これまでとは全く違う。そんな中、「さっき、日本人らしき人を見かけたよ!向こう(コースの方)に行ったけど」とKEIさん。「それって、もしかしてtamaさん?」 そう、今日はtamaさん&リエママが私たちと合流する日。うれしくなって、整備中の車をほったらかしにして、その姿を探しに行く私。でも今思うと、ちゃんと整備しておけばよかった・・・そう思う私であるが・・・。
tamaさんの姿を見つけられずに、しょげた気持ちでパドックに戻る。まあ、あとから会えるさ!と気持ちを切り替え、予選5回目に向け、整備を再開する。そんな時、チームJapanに日本からの応援団が現れた。tamaさん夫妻ではなく、小松ゼノアのお二人(すみません、お名前を忘れてしまいました・・・)。エットリンゲンに来て、初めてお目にかかる日本人。とってもうれしくなる。
気負いすぎていた私も少しずつリラックスした状態で行われたグループ5の予選5回目。今回もまたトップを走るも、周回遅れの車と絡んでしまい、車の動きがおかしくなる。コントロールタワー前を通過する際、よく見たら、右足のナックルが折れているではないか・・・。「ぐわぁ〜ん・・・」 結局、この予選もたった10周で終わってしまった。残るはあと1回のみ。
予選最終日は、午前中にグループ1から15まで、順番に行われ、午後からは、ランダムに組分けが変わった。午後からは誰がどの順番で走ったか、もう覚えていないが、迎えた最終予選。私のベストは17周。予選5回目までのトータルでは、ついにドベから2番目まで落ちてしまった私。本当に最後の最後、いままで自分がやってきたことを全て出すしかない!ここに来て、昨日言われて腹を立てたハチさんの言葉が、ようやく理解できた。
ポンダーを受け取り、コントロールタワーに上がる階段で待っているも、心臓はバクバクで、足はガクガク。口の中はカラカラになる。こんなにも緊張したのは生まれて初めての経験。目の前が真っ白になって、階段を転げ落ちそうになったその時、ふと隣を見ると、同じグループ5を走る、みかけは、とってもいかつい顔した外人さんが、自らの気持ちを落ち着かせようと大きく深呼吸したり、首を回したりしているではないか。それを見て、リラックスできた。最後の予選で、緊張しているのは私一人じゃない。みんな緊張してるんだ。おまけに世界選手権なんだから、緊張しないわけないじゃん!
そのいかつい顔した外人さんの肩を叩き、「ベストを尽くしましょう!リラックスしてね!」と笑顔で伝えたつもりでも、たぶん引きつった顔で話しかけたから、その外人さんもうす笑いを浮かべながら、私に握手を求めてきた。「がんばろうぜ!」。そしてグループ5で一緒に走ってきた山崎さんにも手を伸ばす。「いっちょ根性見せてやりましょう!」固い握手をして、コントロールタワーに立った私たちであった。 |