SW野郎の「1:5世界選手権参戦記」

世界戦最終日編〜その2

コースに到着し、車からトシゾー店長の車や機材を降ろす。世界戦が始まって今日までの8日間、汗と涙と喜びと、いろんな思いが詰まったパドックは、一部のみ残され、今日のレースが終了した後に開催されるバンケット(パーティ、平たく言えば打ち上げ会場)用にきれいに整理されてしまっていた。

地元のドライバーたちは、みんな既設のパドック内を使っているが、まだ誰も入っていない巨大なテントの一番手前の一番右、コースに一番近いところに陣取るチームJapan。あごひげのやたら長い兄ちゃんに、「ここ使っていいの?」と聞くと「かまへんでぇ〜」と答えてくれた。「あんたなぁ〜、椅子がねえじゃん。どないしてくれるん?」とtamaさんが聞くと、「ちょいと待って!」と言うもいつまでたっても持ってこない。しょうがないから、バンケット用に用意された椅子を二つ三つ、かっぱらってきた私たち。


悲願のファイナルに進出するためには、まずセミファイナルを勝ち上がらなければならない。トシゾー店長が出場する1/2Bファイナルは13:00スタート。昨日までの勝ち上がりレースとは異なり、レース時間は30分。この30分をいかに走り切ることができるか、それもノートラブルで走ることはもちろんであるが、ゼッケン7番のトシゾー店長が3番手内に入らなければファイナルに進出することはできないのである。それも2番手までは確実であるが、3番手以降だとタイム順でファイナル進出が決まってしまう。
 
しかし、ここで敗退する訳にはいかない!いつになく真剣な表情で調整するトシゾー店長&さいとうさん。その傍らで見守るチーム助監督ハチさん、バッテリー充電主任のtamaさん、ボディ主任のKEIさん、警備係?のハシモトくん。油圧ブレーキの入念なエア抜き、燃料タンクの容量チェックも行い、あとは出撃を待つのみとなった。

ここでトシゾー店長がカケに出る。「タイヤは前後ともカットスリックのSX4で行こう!」。これまでフロントSX4、リヤSX3で予選を走ってきたトシゾー店長であったが、この日は朝から陽射しが強く、レーススタートの13:00頃には路面温度もかなり上昇すると思われる。おまけに30分間のレースともなれば、リヤがSX3だと後半タレてくるから、リヤにもSX4を!ということか!?

ここで登場するのが、私のタイヤウオーマー。雨降りしか使わないだろうと思っていたウオーマーがここで登場。タイヤを温めながら、チームJapanのパドックに緊張が走る。「ホイールナットを誰が締めるか?」

誰も締めたがらない。それはそうだ。もしもレース中にナットが外れたりでもしたら一大事!みんな恐がって遠慮する。そこでレンチが私の前に回ってきた。「お前しかいない!」。私のこの日の初仕事がホイールナット締め。しかもロックタイトの高強度で締め上げろ!の指示。渾身の力を込め、ホイルナットを締め上げる。
 
1/2Bファイナルスタートの時間まであと10分となった。チームJapan全員の気を込め、ボディをかぶせる。ピットには私、そしてtamaさんが入ることに。トシゾー店長の指示で、残り時間、前後とのタイム差を随時教えてくれとの依頼を受ける。そして「もしかするとタイヤ交換するかもしれないから、SX3を用意しといて!」と一言。「な、何や???」。言いようもない緊張が走る私とtamaさん。お互い目を合わせ、「どないする〜!?」。ここでタイヤ交換のシュミレーション。私がタイヤを外すから、tamaさんが入れる。そして私が締め上げる。ピットロードでの作業は厳禁だから、まずピットに入ってきたら、tamaさんが車を台の上に載せて作業開始!さいとうさんから、「実際にやってみたほうがいい!」と言われるも、「いいや!大丈夫でしょう!」と私たち。
 
パドックからピットに車を移動し、トシゾー店長はコントロールタワーへ。ファイナル進出をかけた大勝負がこれから始まるのであった!

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