SW野郎の「1:5世界選手権参戦記」

世界戦最終日編〜ファイナルレースその2

トシゾー店長の車、ゼッケン0をずっと目で追っていた私の視界に、信じられない光景が!1台の車がバックストレートを全開のまま減速せずに、そのまままっすぐにコース奥へと突っ込んでいったのだ。ファイナルレースがまもなくスタートするという時の出来事。どうやらバッテリーが車から落下し、ノーコン状態になったようだ。ストレートは短いとはいえ、60km/hは超えていたであろう1:5が全開で突っ込んだその先のIFMARの旗がなびいていたポールがなぎ倒されていたのであった。クラッシュした車を除き、全車いったんピットインさせられ、エンジン停止となる。

「何で?スタートじゃないん?」。そう、IFMARは、なんとこの車を修理する時間をIFMARが与えたのであった。普通、スタート前にトラぶった場合、その車はピットスタート、最悪リタイヤとなるのだが、やはり世界戦のファイナルということもあり、10台全車が走るということを最優先させたのかもしれない。IFMARのこの配慮が、よもやのレース結果を生むとは、この時点では誰も考えなかったことである。

10分ほどたってから、再度、ウオーミングアップ走行の時間が設けられた。再びエンジンスタート!と思いきや、他のピットクルーはエンジンをかけようとしない。先程のウオーミングアップ走行で車の動きを確認できたからか、はたまたタイヤ交換できないので温存するというつもりか?ウオーミングアップ走行残り1分となったところで、エンジンをかける車がでてきた。

コントロールタワーのトシゾー店長から「出してくれ〜!」の指示。タイヤを温めながらの走行も終了し、いよいよグリッドに並ぶ各車。私は10番グリッドに向かい、トシゾー店長の車のスタートをナビする。「スタート10秒前!」のコールに続き、カウントダウンが始まる。「5秒前!ナビは車から離れて!」のアナウンス。フラッグが降ろされ、スタートの合図と共に、全車きれいなスタートを切る!が、しか〜し!ペースが遅い!遅すぎる!何で?どうして?1時間にわたるレースだから、車にダメージを与えないために、スローペースなの?スタートして2分後、次々にピットに戻る車。「こりゃどうしたことか?みんな車にトラブルを抱えているの?これってもしかして、優勝確実なんじゃないの?」

そう思った私はバカだった。

実はこのスタートは、マスコミ向けに特別に演出されたデモだったのだ・・・。「何なん!いったい!どうなってるん!?」とコントロールタワーのトシゾー店長。そういえば、ファイナルスタート前のドライバーズ・ミーティングで、マスコミ用に走らせるって山崎さんが言ってたっけ・・・。でもまさか、スタートからやるなんて思ってもみなかった私。ここで、燃料を給油し、3回目のウオーミングアップ走行に入る。そして今度こそ本当のファイナルのスタートだ!グリッドに向かい、トシゾー店長の車を迎え、コントロールタワーのトシゾー店長に向け、拳を握り「根性見せろ!がんばれ!」の合図を送る。

「スタート10秒前!」「9,8,7,6,5,4,3,2,1、スタート!」フラッグが上がる。全車きれいなスタートを切る。シケインでの接触もなく、猛烈なスピードでバックストレートを立ち上がる10台の車。1:5世界選手権ファイナルレースが、スタートしたのであった!

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